ボクはこんな舟に乗ってみたかったのだ。
この舟なら、意識の水辺を流れていくだけではなく、
まだ見たことがない、遠くで輝いているはずの無意識の雲というやつも、
切っ先で、舟縁で、そっと差し出す手のひらで静かに分け入り、
進んでいくことの喜びを楽しげに歌うだろう。
しかも、透明なイルカやクジラたちもきっと寄り添う。
そこに生まれる合唱はこの星を励ます。
だからボクは、こんな舟に乗ってみたかったのだ。
ドリアン助川
ボクはこんな舟に乗ってみたかったのだ。
この舟なら、意識の水辺を流れていくだけではなく、
まだ見たことがない、遠くで輝いているはずの無意識の雲というやつも、
切っ先で、舟縁で、そっと差し出す手のひらで静かに分け入り、
進んでいくことの喜びを楽しげに歌うだろう。
しかも、透明なイルカやクジラたちもきっと寄り添う。
そこに生まれる合唱はこの星を励ます。
だからボクは、こんな舟に乗ってみたかったのだ。
ドリアン助川